その言葉に愛はあるか。

ことばの生まれるところを掘っています。掘るところ見つかりそうなアラサー。上京日記。

安アパート。

 

私の家は広くて安い。

壁が薄い、アパート。

 

音が聞こえる。

 

足音、彼氏ではない人が、

どの部屋かに入っていく音。

誰かが待っているのか、ひとりで入っていくのか。

そういう音が聞こえる。

 

彼氏の音だったらと想像する。

ガチャガチャとカギをあける音が、この家の音ではないことに

いつも小さな落胆をして、

期待をしていることに気づく。

 

誰も私の部屋には入ってこない。

そういう音がする。

 

生々しさに生きていて感情があることを確認する。

私もさみしかったり嫉妬したりする隣人に。

自覚して積み重ねて自分を知る。

 

冬はその音が大きい、

秋から大きい。目立つ。

 

私は一人で幸せになれたら

どんなに、良いだろうかと想像する。

満たされたらどれだけいいだろうかと。