その言葉に愛はあるか。

ことばの生まれるところを掘っています。掘るところ見つかりそうなアラサー。上京日記。

生まれ育った街を離れるということ。

 

長年生まれ育った街を離れて1年経った。

たまに帰っていたけれど、今回が一番かなしかった。

 

いつもみていたローカルテレビの芸能人たちは

めっきり老けていた。1年でこんなに変わるのかと何とも言えない気持ちになった。

両親も年がいったのか、私がいなくなったせいか、

なんとなく変わっていた。

弱弱しくなって、すこしきつくなっていた。

 

バランスのとり方が分からないのかもしれない。

私のいない不安がそうさせているのだろうなと思う。

子どもという第三者がいなくなると、親しき仲にも礼儀ありのような

思いやりのようなものがなくなるのかもしれない。

親だから、という気持ちがなくなるということって

こういうことなのかもしれない。

自分の比重が増える。配偶者しかいない。

二人とも「我が我が」している。なんかつらい。

 

早く家に帰りたいと思った。ひとりのお家に。

さみしいけれど、なんかその方が心休まる。

ひとりのお家が、わが家だって意識もあまりないけれど。

 

でもこの家にはもう二度と住めない。

私が弱いし、逃げているし、子どもとはそういうものかもしれないし、

ちょっと分からない。

ただ、私も「我が我が」していて、

私は私の生きたい方があるって言い訳があるから。

見て見ぬ振りさせて頂いている。

 

街も変わってしまって、

わけのわからないところにわけのわからない店ができていて、

閉店したままのところもある。

全部私のものじゃなくなっていく感覚。

 

田舎から東京へ出てきた知り合いの、

「東京では根は張れない」と言っていた言葉がやっと分かってきて。

生まれ育った街にも、物足りなさを感じて、

私は、たくさんの人に出会いたいと思った。

というか、もうそれしかない。

 

出会って紡いでいくしかない。

苔のように根がなくても、石の上で何万年と生きていく。

土がすべてではない。ふかふかの土がどこにでもあるわけない。

あとから来たのだから、石の上でも木の幹にでも生きていかなきゃいけない。

 

たくさんの人と出会って、かりそめを繋げていく。

いつか本物になる。だってこれからの方が長い。

大学生の時に、もう誰も友達にはなれないかもしれないと思った。

だって全員人間出来上がっているし。

成長過程に自分が関与していない人と関係を築く難しさにうんざりした。

それでも、今一番仲がいいのは大学の友達で。

 

結婚と、子どもと、恋愛と、仕事と。

いろんな組み合わせになってきて、

自分と同じ組み合わせの人が一番気が楽で。

それぞれの幸せのあり方や確かさを、確かめたくて不安になっている。

 

何かつらい。

東京で出会った私みたいな人と話すのが一番楽しくて。

共感したい。

ひとりじゃないと思いたい。みんなひとりで頑張っている。

それぞれの孤独がある。

結婚していても、家に誰もいない孤独。

言葉も話せない子どもとの孤独。

 

その時々の友だちが私を助けてくれる。

 

地元に変えると、私はとてもイヤな人間になる。

汚くて、ずるい。私は誰よりも幸せだと確かめたくて

人に会ったり会わなかったり。

誰に会うと楽しいか、その楽しいは

私はあなたより幸せだと確信したいとか。

そういうことで。

私は私の幸せだけ見ていればいいのに。

なんで比べたがるのかな。つまらない人間だと思う。

 

しょーもなっ。

 

暇なんだろうな私も。しばらく、実家には帰らないでおこう。

 

だって、みんなに会いたくて会いたくて、楽しみなのに、

会うと共通の話題がなくて、過去の話しかできなくて。

みんな違うふうになっちゃったんだって。

 

今の話をして、共感する人のいる心地よさを、きっと東京に帰って確認する。

そして、生きていこうと思うのだ。

 

あれだけ仲良かった友達たちの根本は変わらないのに、

どうして仲良くできないんだろう私は。

女は何のための友達なのかな。

昔、そういう話を彼に話した時、

「おかしくない?だって友達なのは変わらないでしょ」って。

私も本当におかしいと思うよ。

 

私は私を引き上げてくれる友達が好きなのかな。

私にとって友達はステイタスで、道具なのかな。

会って楽しい、話して楽しいってどういうことなのかな。

楽しさはどこから生まれるのかな。

 

同じ穴のムジナばっかりでも全然楽しくないし。

 

私とは違うものを持っている、こり固まらない新しさのある人が好き。

いつ会っても新鮮な人が好き。

元気のもらえる人が好き。

交換できる人が好き。私の持ってるものを見つけてくれる人が好き。

私が何か役に立ててるかもと思える人が好き。

次はどんなお話を持ってきているの?と楽しみな人が好き。

変わらないものをほじくりまわして同じことばかり話すのはもう嫌なの。

 

次があるの?その会話の中に。

大事なのはそこか?どこだよ。見つかんないなー。

 

新しいものが好き。

古き良き時代は私の中にまだない。振り返るには早すぎる。